皆さん、夏休み如何お過ごしでしょうか。今日8月12日で春学期は終了し、翌日から21日まで一斉休暇の夏休みに入ります。7月に入ってから毎日数十件のコロナ感染報告を受けておりました。ここで一旦休みになってその数が収まるのか、はたまたさらに増えるのか予断を許さない状況です。何とか落ち着いて9月からの秋学期を迎えたいと願うばかりです。

さて前回のブログで、ウクライナでの紛争の終結が見えない中、東海大学同窓会会報『Compass』にて「平和を願う心」と題した特集記事のことをご紹介いたしました。今月初めに同誌が配布されましたので、既にお手元にてご覧になった方もおられるかと存じますが、今回以下に貼り付けておりますので、是非お読み頂ければ幸いです。東京大学の吉見俊哉先生には、貴重なお話を伺えたと思います。

東海大学同窓会報Compass Vol.3『平和を願う心」

この対談記事のきっかけとなったのは、勿論今回のロシアによるウクライナへの侵攻であります。加えて、冷戦期の真っ只中でも、東海大学がソビエト時代のロシアとの交流を続けて来たこともその背景にあります。過去には東海大学の活動に対して非難や妨害を受けることもありました。そうした歴史が変化したのは、安倍・プーチン首脳会談が重ねられたことで両国間の関係が進展していったことによります。第一次安倍内閣が倒れ、再び政権を目指している時に、安倍さんから呼ばれて日露関係改善に何が大切と思うかという質問を受けたことがありました。

東海大学ではロシアとの交流に際して、組織対組織の関係ではなく、松前重義先生・松前達郎先生が対話の先頭に立って、個人として友情や信頼を築くことで成果を挙げていました。当時私は、大学の国際交流を担当しており、その様子を垣間見ていたので、安倍さんには「ロシア人は個人的な付き合いが重要である。」とお答えしました。そのためであるかは分かりませんが、安倍元総理とプーチン大統領の間ではファーストネームで呼び合うなど肩書を外した関係があったように思えます。

ロシアとの対話についていえば、毎年9月上旬にウラジオストクで開催される東方経済フォーラムがあります。私自身2015年の第1回から参加をして参りました。徐々に日本からの参加も増え、北海道大学の総長がお見えになったこともありました。併せて大学人の交流強化ということで日露学長協会が設立され、その下で開かれた日露学長会議に多くの日本の大学も参加して両国間で交互に開催をして来ました。一昔前の非難や妨害を考えると隔世の感がありました。松前重義先生の蒔いた種が実った思いでした。

ところがそうした積み重ねが、今回のウクライナ紛争によって一瞬のうちに消え去ってしまったように感じ、再び安倍元総理に事態打開の大役をと期待していた矢先、凶弾に倒れてしまうという誠に悲しむべき惨事が起きてしまいました。本当に残念であり心からご冥福をお祈りいたしたいと思います。

安倍元総理が日露関係改善に尽力された功績を改めて振り返り、東海大学としては、今まで長年に亘って続けて来たロシアとの学術・文化交流を、今は停止状態にあっても、再び平和が訪れた時に備えて保持していきたいと思っています。ここでこのチャネルを閉じることは、松前重義先生を始めとする多くの先人のご努力を無にしてしまうことと考えています。

最後にお知らせです。一昨年・昨年と対面による各地区の後援会は中止の止む無きに至りましたが、今年は添付にごさいますように各地で開催する予定です。個人面談については、コロナ禍で効果が実証されたリモートによる方法を踏襲いたしますが、後援会総会は各地で行います。私も何箇所かはお邪魔するつもりです。このブログをお読み頂いている保護者の皆様には是非ともご参加下さいますようお願いいたします。

各地区後援会日程

では体調を崩されないようご留意の上、夏休みの楽しい思い出を作られますようお祈り申し上げます。