私のブログをお読み頂いた皆さま、突然のようにお感じなられる方もおられるかと思いますが、今年度末までの学長任期を全うして退任することとなりました。2014年10月から8年半の長きに亘り重責を担わせて頂きました。その間支えて頂きました皆様に心より感謝申し上げたいと思います。

退任にあたりましてこれまでを振り返りました寄稿文を東海大学新聞にお届けし、明日4月1日号に掲載されることになりました。先行して掲載いたしますのでご高覧頂ければと思います。

東海大学新聞4月号2面「回顧8年半の学長任期を振り返って」

また、3月19日の熊本キャンパスから始まり25日の湘南キャンパスでの卒業式までは、まさに私の卒業式でもございました。特に湘南キャンパスでの卒業式にはデンマークの元文部大臣であるベアテル・ホーダーさんにご祝辞を頂戴しました。私は2018年度から英語での式辞を行って参りましたが、今回は最後の部分は日本語で以下のようにいたしました。

私はこれまでの人生を振り返ると挫折や失敗など多くの困難に直面して来ました。今回の卒業式ではデンマークの文部大臣を長く務められたホーダーさんがこの後祝辞を述べられます。ホーダーさんにお越しをいただけましたこと、心から感謝申し上げます。
私は2008年に閉校した東海大学付属デンマーク校の問題でそのホーダーさんに助けを求めたことがありました。その時彼から「東海大学の創立者松前重義博士は太平洋戦争前に戦争に反対し、そのために前線に兵士として送られ、命を失う危険にあった。それでも主張を曲げなかった。お前の悩みの解決にあたっては命まで奪われることはあるまい。勇気をもってことに当たれ。」と諭されました。命まで無くすことはないと腹を据えて行動した結果、デンマーク校は望星国民高等学校としての継続が叶いました。
皆さんもことにあたっては「命まで奪われることはない」との気概を持って臨んで下さい。アップルコンピュータの創始者であるスティーブ・ジョブズはスタンフォード大学の卒業式の祝辞で「Stay hungry Stay foolish.」と檄を飛ばしました。「常にハングリーであれ、愚かであれ」というその真意は「常に、新しいことに挑戦し続けろ、失敗を恐れずに、進み続けろ」というメッセージであると思います。命まで奪われることはないのですから

2022年度秋学期学位授与式 Bertel Haader東海大学名誉博士 祝辞<訳>

尚、日本語抄訳版の式辞も添付いたしますので、ご参照頂ければと思います。

2022年度秋学期学位授与式 山田清志東海大学学長 式辞<訳>
湘南キャンパスで2022年度秋学期学位授与式を挙行しました

さて、私の学長としての最後の仕事は26日の東海大学の阿蘇くまもと臨空キャンパスの竣工式でした。2016年の震災以来、7年の年月を経て熊本空港に隣接する地に再建が叶いました。犠牲となった3名の学生の御霊にもご報告が出来ました。

阿蘇くまもと臨空キャンパスの竣工式を挙行しました

今回のブログを以って山田清志の学長ブログは幕を閉じることといたします。今後につきましては、東海大学の理事として残りますので、別な形で皆様にメッセージを送ることを考えております。その際にはまた、配信をさせて頂きますので何卒よろしくお願いたします。改めまして、長年のご交誼に心より御礼申し上げます。